社会人なんだから生命保険ぐらいは入っておけって言われたんだけど、どういう保険に入ったらいいのかわからない……。というか、そもそも生命保険ってどういう事をカバーできる保険なの?
生命保険って良く分からないですよね。
私も新卒の時には保険の事が良く分からず、親や保険会社の営業員に半ば押し切られる形で保険を契約してしまったという過去があります。
ただ、そういった感じで契約をしてしまうと、自分に本当に合った保障が得られず、無駄な保険料を払い続けることになりがちです。
ここでは、生命保険に関する基本的な考え方や、どういった保障があるのかについて簡単に説明をしていきます。
過去の私みたいに無駄な保険料を払うことにならない為にも、ここでしっかりと生命保険の基礎知識や考え方について知っておきましょう!
目次
そもそも生命保険とは?
CMとかはバンバン流れていますし、親とか会社の人を経由して保険屋さんから営業を掛けられる事もありますので、どういう保険会社があるのかというのは多くの人が知っているんじゃないでしょうか?
具体的にはアヒルのCMが有名な外資系保険会社のアフラックとか、V6の井ノ原さんを起用したCMを流しているかんぽ生命とかですね。
でも、いざ「生命保険について説明して」と言われると、ちょっと難しいのではないでしょうか?
この記事ではそんな方向けに生命保険の基本のついて説明をしてします。
生命保険は人の「命」や「健康」を担保とした金融商品
上記の通り、生命保険は人の命や健康に何らかのアクシデントがあった時に保険金が支払われる金融商品です。
亡くなった時・重篤な障害を負ったとき(死亡保険)
病気やケガで入院・手術・通院をしたとき(医療保険)
特定の病気を発病し、治療を受けるとき(がん保険など)
病気などで長期間働けなくなったとき(就業不能保険)
これらの条件以外でも保険金が支払われる保険がありますが、基本的には上記の4つが生命保険のカバーできる領域となります。
ちなみに、家が火事になった時に備える火災保険や、車に関するトラブルに備える自動車保険などの「モノに対する保険」は損害保険と呼ばれ、生命保険とは区別されています。
生命保険の種類は大きく分けて2つ
人になんらかのアクシデントがあった場合に保険金が支払われるのが生命保険ですが、生命保険の中でも何を保障の対象にするかによって2つに分けられています。
第一分野
人の命を保障の対象とした保険を第一分野商品と呼びます。
人が亡くなった時や重篤な障害を負った場合にまとまった額の保険金が支払われる保険で、定期(死亡)保険・終身(死亡)保険・収入保障保険・養老保険・個人年金保険などが第一分野となります。
元々、生命保険はこちらの第一分野商品が始まりで、亡くなったら保険金が支払われるというシンプルな物でしたが、時代が経つにつれて第三分野商品が出てきて、生命保険の内容が複雑化していきました。
第一分野商品についての詳細は《生命保険の第一分野商品とは? 保障の内容や該当する保険について解説します》をお読みください。
第三分野
人の健康を保障の対象とした保険を第三分野商品を呼びます。
特定の病気になった場合や、入院・手術をした場合などに給付金が支払われる保険で、医療保険・がん保険・三大疾病保険・就業不能保険などが第三分野となります。
ひとくちに第三分野と言ってもその保障内容は多岐にわたりますので、第一分野に該当しない商品は第三分野と覚えておくと分かりやすいかもしれませんね。
第三分野商品についての詳細は《生命保険の第三分野商品とは? 保障の内容や該当する保険について解説します》をお読みください。
生命保険を選ぶときに知っておきたい考え方
上で説明したように、生命保険は大きく分けて2種類に分かれ、その中でもさらに細分化していくというのが分かって頂けたかと思います。
生命保険を検討している場合は、さきほど挙げた保険の内容をある程度知っておき、自分にとってどういった保障が必要かを自分なりに考えていく必要があります。
もし、自分なりの意見を持っていなくて、かつ、保険の内容についてある程度把握していない場合には
なんか色々説明されたけどややこしくて何がなんだか良く分からないし、もう保険屋さんに全部任せちゃえばいいか……
となってしまうかもしれません。
というか、私がそのパターンで「なんか良く分からないけど勧められたから」という理由で保険に入り、高額な保険料を払い続けていたという失敗事例があります。
自分の場合はひょんな理由で保険について興味を持ったのがきっかけで自力で保険見直しを行いましたので、無駄な支払いは数年間でなくすことが出来ましたが、それでも数十万円は損をしています。
保険は人生で2番目に高い買い物だと言われています。
もし、保険屋にすべてを任せてしまった場合には、生涯で数百万円~数千万円も損をするリスクがあります。
そうならない為にも、皆さんには是非、保険を選ぶ時に重要な考え方について知って頂きたいと思います。
基本は自分の力では対処できない部分を補うという考え方
生命保険に関わらずありとあらゆる保険に言えることですが、保険というのは自分の力だけではどうしようもない事が起こってしまった時に自分や周りの人を助ける為にあります。
これは生命保険よりも自動車保険や火災保険などの損害保険の方が分かりやすいかもしれませんね。
損害保険の場合
例えば車で交通事故を起こして自分が加害者となって被害者を死亡させてしまった場合には、被害者の遺族への賠償金が数千万円~数億円という超高額になる事も珍しくありません。
普通、そんな額をすぐに払えと言われてもポンと払える人はそうそういません。
また仮にギリギリ払えるような額であったとしても、その後も自分は生きていかなくてはいけませんし、家族がいるのならば家族を養っていかなくてはいけないのです。
そうなった場合に自分の身を守るのが保険です。
交通事故の場合なら車を運転している人なら全員が入っている自賠責保険(強制保険)、そしてそれを補完する民間の自動車保険(任意保険)の2つに加入していれば、保険から賠償金を支払う事が出来ます。
車を運転する人は自動車保険に入っておけば、もし不幸にもそういった事態の当事者になってしまっても路頭に迷うことなく生きていくことができます。
生命保険も本質的には、全く同じことなのです。
生命保険の場合
例えば以下のような家族がいると仮定します。
この家族の場合、もしAさんが急に働けなくなったりや亡くなってしまったら家族の生活費を稼ぐ人はいなくなってしまいます。
そうなってしまった場合でも残された家族は生活をしていかなくてはいけません。一応、Aさん家族の場合は遺族年金の支給条件を満たす為、多少は金銭的な負担は減ります。
ただ遺族年金だけでは到底生活が出来ませんので、生活費を稼ぐために奥さんはパートや会社員として働く必要が出てくるでしょう。
また、お子さんを私立大学に行かせてあげる余裕もなくなり、高卒で働かざるを得ない状況になってしまうかもしれません。
しかし、そういった事態を未然に防ぐためにAさんが自分に対して1億円の死亡保険を掛けていたらどうでしょう?
もしそれだけの保険金があれば、当面の生活費は保険金で賄う事が出来ますし、お子さんも希望の大学に通わせることも可能になります。
このように、もし大きなアクシデントが起きてしまい、自分だけではどうしようもない状況に陥ってしまった時に自分と家族を守るというのが生命保険の本質です。
現在は第三分野の保険(医療保険など)を中心に、生命保険を使わなくてもカバーできるんじゃないか?という事に対しても各社がどんどん保険を売り出しているのが現状です。
ですので、保険会社の営業員のいう事も参考にしつつ、自分なりの考え方を持つことが重要となります。
本当に必要な保障だけを選べば、安く、効率的に保障を用意することができて、生涯を通して数百万円ほどの節約になる可能性もありますので、妥協せずに行きましょう。
自分にとって本当に必要な保障の見つけ方に関しては《自分に合った保険を選ぶために意識しておきたいポイント》という記事をご覧ください。
まとめ
以上、生命保険に関する基本的な考え方でした。
もし、今回の記事を読んで保険の見直しや新規加入を検討された場合は以下の記事もご覧下さい。